2008年6月21日土曜日

Aida:間章<morgue>



morgue マイナス1号 1978年4月・モルグ社刊 (表紙の写真はデレク・ベイリー)

モルグ発刊の辞
この時代は、ロゴスがエゴと結びついた見えざる制度の強圧の中で呪縛・抑圧の儀式をくりひろげ、意味の権力が行う空ろな恐怖政治の中で、個は様々に見失われている。我々は個を基準としてしなやかに開かれた個体主義を、オカルティズムとアナーキズムの中で見つめながら、我々の肉の無意識、智の地下室へと降りてゆく。モルグ、それは死体置場であると共に、様々に未整理な情報が横たわっている場所でもある。「死体は常に新しい」ということわざのとおり、我々は悲愴な深刻主義を脱ぎすて、楽天的な凶々しさをもってこの時代と制度へ向かってゆき、我々自身の死体と我々のまばゆくなつかしい廃墟--すべてのものが固有に輝き、息づいて共存している--共同体へと向かってゆくことを念じている。そして時には、Mを音楽にOをオカルティズムにRを革命にGを地球学にUをユートピアにEをエロティシズムの頭文字にあてはめ、スポンティニアスにこの地下室で様々に爪を研ぎ、笑い、即興的に仮そめの智を生きて見せながら、アナーキーな肉と智を受肉する道を歩んでゆくつもりである。とまれ個は今、この宇宙のそれぞれの遊星である。モルグはこの遊星達が交わり離するきらめきの中に共存してゆくそれ事態アナーキーな”場”である。 間 章

この頃、間章によってデレク・ベイリー、カムパニィーのインプロヴィゼーション(即興)の世界へ誘われた。
黒い雑誌は格好良い。morgueの編集発行人・間章さんは、この年の12月、第2号発刊目前に急逝された。

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