2017年11月29日水曜日

音楽 : This Heat / This Heat (DDM)


This Heat / This Heat (DDM)

LP : UK / 88 (80) / These / heat-1

88年に本人たちの手により「Direct Metal Mastering」された再発です。

カンタベリー系の伝説的ジャズ・ロック・バンド、クワイエット・サンでドラムを叩いていたチャールズ・ヘイワードが、実兄と音楽未経験者と共に結成したのがこのディス・ヒート。
76~78年に録りためていたインプロヴィゼーションを生演奏と同等に扱い、スタジオでそのテープに生でインプロを繰り返し被せるという実験的、探求的手法により創られている。
NME誌は「セックス・ピストルズとキング・クリムゾンとの亀裂を埋める存在」とディス・ヒートの音楽を評した。手法としてはフランク・ザッパに似ている。
ディス・ヒートとともにプロデュースにあたったのが、デイヴィッド・カニンガムとアンソニー・ムーアというのも。
本作のようなアルバムにコメントを載せること事態ナンセンス……なにしろ録りためてきた演奏の上に、それぞれのメンバーがテープ・レコーダーを操作・加工・編集・再構築し、ヴォーカルを被せ、さらに他の楽器も演奏しているのだから。
80年代になってからは一般的な手法になったのだが、70年代(本作の発表は80年)でここまで徹底してやっていたのは、ザッパやカン、そしてノイ!くらいだろう?
現在のようにデジタルでチャチャっとすませるのではなく、徹底的にアナログであるのも面白さを際立たせている。
ダダイスティックなポストパンクの大傑作にしてプログレの名盤でもある奇蹟の1枚。(引用)

【参加メンバー】
Charles Bullen ? vocals, guitar, clarinet, drums and tapes
Charles Hayward ? vocals, drums, keyboards, guitar, bass guitar and tapes
Gareth Williams ? vocals, bass guitar, keyboards and tapes

【収録曲】
A-1. Testcard
A-2. Horizontal Hold
A-3. Not Waving
A-4. Water
A-5. Twilight Furniture
B-1. 24 Track Loop
B-2. Diet of Worms
B-3. Music Like Escaping Gas
B-4. Rainforest
B-5. The Fall of Saigon
B-6. Testcard

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