2012年10月28日日曜日

音楽 : DONOVAN





73年3月に来日した大坂での2公演から収録された、日本でのみリリースされたドノヴァンのライブ盤。
一度も再発されたことはなく、ドノヴァンのディスコグラフィー中、最もレアなアルバムといえば本作。
ドノヴァンといえば極端に『HMS Donovan』に人気が偏っているような気がしますが、本作は等身大のドノヴァンを伝えてくれる大傑作。
ギター弾き語りのシンプルな演奏なのですが丁寧に歌いこまれていて、いかに才能豊かなメロディー・メイカーであるのかがよくわかります。
有名曲はA-1「Hurdy Gurdy Man」くらいのもので、ジョージ・ハリソンの書いた詞のパートが初登場しています。
残りの収録曲はバフィー・セント・メリーのA-6除いてオリジナルですが、当時はまだ未発表だった曲に加え、いまだに正式発表のないA-4、B-2、B-6の3曲、映画『ハメルンの笛吹き』で発表されたB-5とA-3などなど、単なる「グレイテスト・ヒッツ・ライブ」になっていないところが素晴らしい。
「吟遊詩人」などというキャッチフレーズはいささか気恥ずかしいのですが、一切の飾り気のない本作を聴いていると、ドノヴァンにはそんな言葉がしっくりきます。
日本が世界に誇るべき「ライブ盤の大傑作」。

【収録曲】

A-1. "Hurdy Gurdy Man" - 3:17 (1968 single release)
A-2. "Only the Blues" - 3:20 (from Cosmic Wheels, released March 1973)
A-3. "Sadness" - 3:04 (from 7-Tease, released November 1974)
A-4. "A Working Man" - 3:07 (no studio version released)
A-5. "Your Broken Heart" - 3:42 (from 7-Tease, released November 1974)
A-6. "Universal Soldier" (Buffy Sainte-Marie) - 2:48 (from The Universal Soldier EP, released August 15, 1965)
A-7. "The Dignity of Man" - 4:45 (from Essence to Essence, released December 1973)
B-1. "Hey Gyp (Dig the Slowness)" - 2:26 (b-side of "Turquoise", released October 30, 1965)
B-2. "Tinker Tune" - 2:47 (no studio version released)
B-3. "Living for the Love Light" - 2:53 (from Lady of the Stars, released January 1984)
B-4. "Josie" - 3:21 (1966 single, from the album What's Bin Did and What's Bin Hid, released May 14, 1965)
B-5. "Sailing Homeward" - 3:23 (from Essence to Essence)
B-6. "The Ferryman's Daughter" - 2:38 (no studio version released)
B-7. "Life Is a Merry-Go-Round" - 3:52 (from Essence to Essence)

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