2009年1月24日土曜日

音楽 : Yoshi Wada (CD)(2)



★Yoshi Wada "The Appointed Cloud"
EM Records + OMEGA POINT / EM1076CD + OP-0005

ヨシ・ワダの名盤の復刻であった前回からさらに踏み込んで、第2弾はなんと未発表作品の発掘である。本作「ジ・アポインテッド・クラウド」は大規模なサウンド・インスタレーションとして1987年に展開され、ヨシワダの代表的な作品として位置付けられているにもかかわらず、彼のこういう活動は、日本にはまったく伝えられてこなかった。ここに収録されているのは、パイプオルガン風の楽器と巨大な金属板やジャンク素材が組み合わされた大規模な自作楽器が、コンピュータの制御で振動したり叩かれたりするインスタレーションに加えて、様々なアーティストが参加した、展示のオープニングを告げるライブ演奏である。これは一般公開されたインスタレーションとは大きく異なる内容で、当時、本演奏を体験した人々によってのみ語り継がれ、半ば伝説化していた1987年11月8日の一夜限りのパフォーマンスなのである。

ヨシ・ワダをはじめとする即興演奏畑のアーティストによるバグパイプ、あのマース・カニングハムの公演でデヴィッド・チュードアらと共演してきたパーカッショニスト、マイケル・パグリース、そしてコンピュータのプログラムを制作したのは、同じ時期にラモンテ・ヤングの演奏でも電子音のアシストをしたデヴィッド・レイナ。
「ラメント・フォー・ザ・ライズ・アンド・フォール・・・・」のような瞑想的な作品から大きく進化し、特に中盤以降の狂躁的ともいえる集団濃密音響は、目眩がするほどにドラッギーな、秘仏開眼法要即興スペクタクル絵巻なのである!。

OMEGA POINT 引用

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