2022年3月9日水曜日

音楽 : 松風鉱一 / 古澤良治郎 -At The Room 427

At The Room 427 

松風鉱一 / 古澤良治郎 

BBE が近年出している、大好評な和ジャズの名盤を発掘するアルバム・シリーズ、J Jazz Masterclass Series の第9弾として再発されるのは、サックス奏者、松風鉱一の初ソロ・リーダー作『At The Room 427』! このシリーズ発足の記念すべき第1作として飾った松風鉱一のリーダー作『Earth Mother』に次ぐ本作は、稀に聴くポスト・モーダルなパワー・バップとフリー・ジャズが絶妙に絡み合った大傑作であり、元々松風鉱一、先輩ドラマーである古澤良次郎とベーシスト、山崎弘一の3人組が 1975 年の 11 月に中央大学校内の教室で行われたライヴ録音だ。その完成度が良く、松風は自主制作に踏み切り、小島録音/ALM に流通をお願いし、1976 年に発表された作品だ。近年世界中の和ジャズ・ファンの中で再評価が著しく、現在中古市場では高値で取引され、今回の再発は多くのジャズ・ファンの期待を応える、70 年代の発売以来初めての再プレス!

日本のジャズ界の大ヴェテランとし現在活躍している松風は、リーダー・グループ(サックス・ワークショップ、松風鉱一カルテット、port)、富樫雅彦オーケストラ、森山威男 4+1 などのバンドでも活躍し、『万華鏡』『ア・デイ・イン・アケタ』『アース・マザー』『生活向上委員会ライブ・イン・益田』『グッド・ネイチャー』等のリーダー作を発表する前の 70 年代の中旬に、最も刺激的な、先見性のある日本のジャズ・マンの一人として、鮮烈なデビューを本作で図った。
松風は独特の角の立った、脱構築的な演奏スタイルで、このライヴ盤に予想が付かな要素を足しながら、他のメンバーの山崎弘一の骨太なベースと動的な古澤のドラムにより調和され、また古澤の演奏により健全な土台が固められ、松風の熱烈なソロと、お互いのフリーな要素が調合される。J Jazz の監修者曰く、本作のこのトリオの演奏はエリック・ドルフィーとジョン・コールトレン中期の名演の強烈さとエネルギーを思い起こし、また日本ジャズ界でしか生み出されない、熱のある、即興ジャズの模範的な作品を残した。

(メーカーインフォメーション)


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