タージ・マハル旅行団
タージ・マハル旅行団(Taj Mahal Travelers)は、1969年に小杉武久を中心に結成され、ジャズ、ロック、現代音楽などあらゆるジャンルの要素を融合させた音楽集団。ヴァイオリン、ダブルベース、チューバ、トランペット、マンドリンなどの伝統的な楽器を用いたが、演奏方法は、ディレイなどの電子エフェクターを使用し、即興演奏で行われた。
メンバー[ソースを編集]
- 小杉武久 (エレクトリック・ヴァイオリン、ハーモニカ、ヴォイス他)
- 長谷川時夫 (ヴォイス、パーカッション他)
- 永井清治 (トランペット、シンセサイザー、ティンパニ他)
- 小池龍 (ダブルベース、サントゥール、ヴォイス他)
- 土屋幸雄 (チューバ、パーカッション、ヴォイス他)
- 木村道弘 (ヴォイス、パーカッション、マンドリン他)
- 林勤嗣 (エンジニア他)
来歴[ソースを編集]
1969年に小杉武久、長谷川時夫、小池龍、永井清治、木村弘道、土屋幸雄、林勤嗣によって結成され、最初のセッションを消防会館で行う。「STATION 70」(東京)で毎週コンサート。ロック・バンドとのライブからアート・ギャラリー、会館まで、多数のイベントに出演。
1971年6月「ユートピア&ビジョンズ」音楽祭・渡欧のためのコンサート(後楽園アイスパレス)。
テレビ番組「スタジオ2001」(NHK)に出演。
ラジオ番組「ポップティングプラザ・タージマハル旅行団」(FM東京)に出演。
1971年7月〜9月、パリ・コミューン100年祭・ユートピア&ビジョンズ展(ストックホルム現代美術館)で3か月間連日演奏。
1971年9月〜10月、ヨーロッパコンサートの旅(ストックホルム、ゲーデルボルグ、コペンハーゲン、ブリュッセル、ロンドン)。HAGAHUSET(ゲーデルボルグ)、ダグマー劇場、モンマルトルジャズハウス(コペンハーゲン)でコンサート。このツアーの後、主要なメンバーはワゴン車に乗って、中近東を経てインド・タージ・マハルに至るまで11か月間に渡って旅し演奏した。その映像が後にDVDとして発売されている。
ラジオ・ライブ録音(ブリュッセル・ラジオ、ラジオ・ブレーメン)。Amos Anderson Konstmuseum(ヘルシンキ)でコンサート。
1971年11月、Young Vic Theatre(ロンドン)でコンサート。Nikolaj Church(コペンハーゲン)でコンサート。
1971年12月、ブリュッセル現代音楽祭参加。
1972年に、東京・赤坂草月会館ホールでのライブを1stアルバム『July 15, 1972』(CBSソニー)としてリリース。
1972年12月、BBC放送のテレビ番組「Music fusion」に出演。
1973年8月、テレビ番組「題名のない音楽会」(NET)に出演。
1973年9月、ギャラリーMATO GROSSO(東京)で毎週コンサート開始(1975年4月まで)。スリーポイント(東京)にて毎月コンサート(1975年8月まで)。
テレビ出演 インド音楽「NHK教育テレビ」。国際工業デザイナーズ会議(京都)で演奏。
1973年11〜12月、ESPACE GRAUNDコンサート(東京)。東京大学、埼玉大学、上智大学、日本大学でコンサート。
1973年5月、日比谷野外ロックコンサートに参加。マンダラ(東京)にてコンサート。
1974年5月、テレビ出演「宗教と音楽」(NHK教育テレビ)。
1975年2月、テレビ出演「前衛音楽」(NHK教育テレビ)。
1975年には、東京でのライブを、2ndアルバム『August 1974』(日本コロムビア)としてリリース。
1976年頃、小池龍と土屋幸雄が宗教活動に入るのを機にグループを去り、小杉武久も脱退、その後グループは自然消滅的に活動を停止した。
ディスコグラフィー[ソースを編集]
アルバム
- July 15, 1972 (1972) ※東京・赤坂草月会館ホールでのライブ盤
- August 1974 (1975) ※1974年の東京でのライブ盤
- Live In Stockholm 1971 (2008) ※1971年のオランダ・ストックホルムでのライブ盤
オムニバス
DVD
- 「旅」について(On "Tour") (2008) ※1971~72年、渡欧、中近東を経てインドまで11ヶ月間に渡って旅し演奏したドキュメント映像
参考文献[ソースを編集]
- 「日本の電子音楽」川崎弘二著・大谷能生監修(愛育社)
- 「美術手帖 1973年6月号」特集:記号とメディア 小杉武久とタージ・マハル旅行団
- 「集団即興音楽とオートポイエーシス: タージ・マハル旅行団を中心に」河合孝治著 (TPAF)
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