2022年3月12日土曜日

音楽 : Eliane Radigue & Frederic Blondy "Occam XXV"





Eliane Radigue & Frederic Blondy "Occam XXV"


[CD + 16 page booklet]

Label: Organ Reframed

ラディーグ本人のテキストやフルカラー写真を掲載した16ページブックレットが付属する豪華A5サイズデジパック仕様!!フランスの重鎮女性コンポーザー/電子音楽家エリアン・ラディーグのアコースティック演奏シリーズ[Occam Ocean]の最新作#25が登場!!タイトル通り水に関連するイメージをテーマとしたシリーズ作品であり、今まではフランスShiiinが独占的に手掛けていましたが、本作はロンドンのユニオンチャペルを拠点とする企画団体/レーベルOrgan Reframedからの出版。演奏はオルガニストのFrederic Blondyによるソロとなっており、崇高なオルガンの音色をスローに紡ぎ極上且つハードコアな起伏を生み出しています。マスタリングは多くのエクスペリメンタル録音を手掛ける英重鎮Denis Blackhamが担当。大推薦。



Designed by Philip Marshall this special edition compact disc is the first in the series of Organ Reframed releases. Packaged in a matt A5/DVD style digipack it also includes a full colour 16 page booklet containing text from Éliane Radigue, photographs of her writing Occam XXV in Paris and of the 1877 Henry Willis organ at Union Chapel.

In 2018 experimental festival Organ Reframed commissioned Éliane Radigue to write her first work for organ, 'Occam Ocean XXV'. Radigue worked closely with organist Frédéric Blondy at the Église Saint Merry in Paris before transferring the piece to Union Chapel for its premiere at Organ Reframed on 13 October 2018. The recording on this compact disc was made at a private session at Union Chapel on 8 January 2020.

'Occam XXV' inaugurates the very special record series of works exclusively commissioned by Organ Reframed, the organ-only, one of a kind experimental music festival, carefully curated by Scottish composer/performer and London's Union Chapel organ music director Claire M Singer.

Paris-born Éliane Radigue is one of the most innovative and influential living composers of all time. After working under Pierre Schaeffer and Pierre Henry in the late 1950's/early 60's she mainly worked with tape before developing a deep relationship with modular synthesis in the early 1970's. Over the next three decades she pushed her own conceptions of musicality forward developing a deep relationship with her ARP 2500. Through endless exploration and drawing on her personal journey as a practicing Buddhist she created an entirely new landscape of experimental sound. In the early 2000's she made an extraordinary shift into writing predominantly for acoustic instruments.

'Occam XXV' is the latest chapter of Radigue's broader series of works Occam Ocean which she has been composing in the last decade. Carefully selected by Radigue she has closely collaborated with various extremely experienced yet sensitive instrumentalists. For Occam XXV Radigue collaborated with pianist, organist, composer, improviser, artistic director of the Orchestra of New Musical Creation, Experimentation and Improvisation (ONCEIM) Frédéric Blondy, which is their second collaboration in the Occam Ocean series. 'Occam XXV' premiered in 2018, and was later recorded privately in 2020 at London's Organ Reframed headquarters Union Chapel.

"We live in a universe filled with waves. Not only between the Earth and the Sun but all the way down to the tiniest microwaves and inside it is the minuscule band that lies between the 60 Hz and the 12,000 to 15,000 Hz that our ears turn into sound. There are many wavelengths in the ocean too and we also come into contact with it physically, mentally and spiritually. That explains the title of this body of work which is called Occam Ocean.The main aim of this work is to focus on how the partials are dealt with. Whether they come in the form of micro beats, pulsations, harmonics, subharmonics – which are extremely rare but have a transcendent beauty – bass pulsations – the highly intangible aspect of sound. That's what makes it so rich.

When Luciano Pavarotti gave free rein to the full force of his voice the conductor stopped beating time and you could hear the richness in its entirety. Music in written form, or however it is relayed, ultimately remains abstract. It's the performer, the person playing it who brings it to life. So the person playing the instrument must come first. I've always thought of performers and their instruments as one. They form a dual personality. No two performers, playing the same instrument, have the same relationship with that instrument – the same intimate relationship. This is where the process of making the work personal begins. The purely personal task of deciding on the theme or image that we're going to work from.

Obviously, because this is Occam Ocean, the theme is always related to water. It could be a little stream, a fountain, the distant ocean, rivers. Out of the fifty or so musicians I've worked with no two themes have been the same. Each musician's theme is completely unique and completely personal. The music does the talking. This is one of those art forms that manages to express the many things that words aren't able to. Even at an early stage, all those ideas need to have been brought together."

- Éliane Radigue

2022年3月11日金曜日

音楽 :  高木元輝 & 吉沢元治-Duo & Solo ~ Live at Galerie de Cafe 伝 Tokyo 1987・1989


Duo & Solo ~ Live at Galerie de Cafe 伝 Tokyo 1987・1989(3CD)

MOTOTERU TAKAGI & MOTOHARU YOSHIZAWA 高木元輝 & 吉沢元治

日本フリージャズ黎明期を担った二人の傑出した才能、高木元輝と吉沢元治が20年後に見たものは?
1987・1989 年にミニ・ギャラリー「伝」で行われた幻のライヴから二人のデュオとソロを収録!初 CD 化!
未公開写真や関係者による鼎談(ていだん)を収めた豪華 36 頁解説付き。


1969~70 年、日本フリージャズの黎明期を担った二人のキー・ミュージシャン、高木元輝と吉沢元治の20年後の世界!

■ 1987, 1989年に東京経堂のミニ・ギャラリー「伝」で行われた幻のライヴから高木元輝とベーシスト吉沢元治のデュオ、ソロを収録した貴重な音源が初CD化で登場!主催者でカメラマン桑原敏郎の未公開写真や関係者による鼎談(ていだん)を収めた36ページの豪華解説書付き。解説:近藤秀秋。

■解説には1974年にTRIOレコードから発売された吉沢元治のLP解説に掲載された、殿山泰司(俳優)清水俊彦(詩人)間章(あいだ あきら・音楽プロデューサー)の3人による(吉沢元治を語る)の鼎談を再掲載、資料としても大変貴重な座談会の記録である

■ 70年代中期、カリスマ評論家/音楽プロデューサーAquirax Aida 間章(あいだ あきら)に見そめられ、パリに遊楽した高木と吉沢、スティーヴ・レイシー(ss)、バール・フィリップス(b)との邂逅はあまりにも大きな刺激だった。

■その後の高木はメロディに回帰し、吉沢はエフェクターを活用して表現の幅の拡大に腐心した。この作品は彼らの挑戦の記録でもある。

■本作は Aquirax Aida 間章と行動を共にしたカメラマン桑原敏郎と録音エンジニア須藤力が音と画像で初めて公開する秘録の数々。緊張感ある演奏を捉えた生々しいサックスの響きと重厚感のあるベースサウンドはオーディオファンにも大注目である。

■本作にさきがけて発売された同ギャラリーでの5回にわたる高木元輝のソロ・コンサートを完全収録した 5CD セット「Love Dance」はフリージャズファンの熱い注目を浴び現在もヒット中。今後は小杉武久(vln)とのデュオ作品も予定、まだまだ高木元輝には目を離せない。

D1 & CD2
高木元輝 (tenor saxophone) , 吉沢元治 (bass)
CD1:1987年7月08日
CD2:1987年7月08日

CD3
吉沢元治 (bass)
CD3:1989年8月23日
Recorded at Galerie de Café 伝, Tokyo


高木元輝 たかぎ・もとてる (ts, ss, bs)プロフィール
1938 年9月14日。京都府左京区生まれ。フリージャズ・フリーミュージック界のカリスマのひとり。日本、ヨーロッ
パを中心にフリージャズのサックス奏者として活躍したが、晩年は、メロディに回帰し、シャンソン(バラ色の人
生、小雨降る径など)、ポップス(悲しき嘆い)、歌曲(家路)、民謡(アリラン)などに素材を求めた。2002年12
月10日没。享年64。

吉沢元治 よしざわ・もとはる(b,cello, homemade electric vertical five-string bass)プロフィール
1931 年 4 月 30 日生まれ。昭和 35 年プロのジャズミュージシャンとして活動を始める。1931 年東京都生まれ。中
央大学卒。メインストリーム・ジャズを経てフリージャズに、そしてついにはソロ・ベースを極める。バール・フィリッ
プスと肝胆相照らす仲となり、内外で共演。晩年は手製の5弦アップライト電気ベースを演奏。CDに『インランド・
フィッシュ』他。享年 68。

ソングリスト

Disc 1

  • 1.ストーン・ブルース

Disc 2

  • 1.アリラン変奏曲
  • 2.バレリーナ~家路
  • 3.バラ色の人生(ラ・ヴィ・アン・ローズ)

Disc 3

  • 1.Solo 1989.8.23 Part1 M1
  • 2.Solo 1989.8.23 Part1 M2
  • 3.Solo 1989.8.23 Part2 M1
  • 4.Solo 1989.8.23 Part2 M2
  • (Disk-Union)

2022年3月9日水曜日

音楽 : 松風鉱一 / 古澤良治郎 -At The Room 427

At The Room 427 

松風鉱一 / 古澤良治郎 

BBE が近年出している、大好評な和ジャズの名盤を発掘するアルバム・シリーズ、J Jazz Masterclass Series の第9弾として再発されるのは、サックス奏者、松風鉱一の初ソロ・リーダー作『At The Room 427』! このシリーズ発足の記念すべき第1作として飾った松風鉱一のリーダー作『Earth Mother』に次ぐ本作は、稀に聴くポスト・モーダルなパワー・バップとフリー・ジャズが絶妙に絡み合った大傑作であり、元々松風鉱一、先輩ドラマーである古澤良次郎とベーシスト、山崎弘一の3人組が 1975 年の 11 月に中央大学校内の教室で行われたライヴ録音だ。その完成度が良く、松風は自主制作に踏み切り、小島録音/ALM に流通をお願いし、1976 年に発表された作品だ。近年世界中の和ジャズ・ファンの中で再評価が著しく、現在中古市場では高値で取引され、今回の再発は多くのジャズ・ファンの期待を応える、70 年代の発売以来初めての再プレス!

日本のジャズ界の大ヴェテランとし現在活躍している松風は、リーダー・グループ(サックス・ワークショップ、松風鉱一カルテット、port)、富樫雅彦オーケストラ、森山威男 4+1 などのバンドでも活躍し、『万華鏡』『ア・デイ・イン・アケタ』『アース・マザー』『生活向上委員会ライブ・イン・益田』『グッド・ネイチャー』等のリーダー作を発表する前の 70 年代の中旬に、最も刺激的な、先見性のある日本のジャズ・マンの一人として、鮮烈なデビューを本作で図った。
松風は独特の角の立った、脱構築的な演奏スタイルで、このライヴ盤に予想が付かな要素を足しながら、他のメンバーの山崎弘一の骨太なベースと動的な古澤のドラムにより調和され、また古澤の演奏により健全な土台が固められ、松風の熱烈なソロと、お互いのフリーな要素が調合される。J Jazz の監修者曰く、本作のこのトリオの演奏はエリック・ドルフィーとジョン・コールトレン中期の名演の強烈さとエネルギーを思い起こし、また日本ジャズ界でしか生み出されない、熱のある、即興ジャズの模範的な作品を残した。

(メーカーインフォメーション)


2022年3月6日日曜日

音楽 : Les Rallizes Dénudés (裸のラリーズ) / The OZ Tapes[2LP]DRFT03


4月27日発売、ご予約受付中。裸のラリーズ、未発表音源を収録した世界初となるオフィシャル・アナログ盤を遂にリリース!

'73年東京・吉祥寺のライブハウス「OZ」で録音されたオムニバスアルバム『OZ DAYS LIVE』に、当時収録されていなかった未発表音源をプラスした2枚組アナログLPのリリースが決定。ラリーズの音源に関する法的権利を有する<The Last One Musique>が正式に認めた公式、久保田麻琴によるオリジナル・アナログテープからのリマスター盤。手塚実(OZ店長/のちにラリーズのマネージャー)によるライナーノーツと当時の貴重な写真を含むブックレット付属。クラフトボード・スリーヴ、帯付き。
1972年、吉祥寺駅からほど近い建物の2階にオープンしたライブハウス「OZ」は、雑然とした手作り感満載のロック喫茶で、1年3ヶ月とわずかしか存在しなかったものの、その短い存在の間に、東京で急成長するアンダーグランド、カウンターカルチャーの中枢として、ミュージシャンのみならず個性的な人々が集う特別な場所となった。
そのOZの目玉グループのひとつが、京都出身のサイケデリック・ノイズバンド、裸のラリーズだった。
謎に包まれたリーダー水谷孝による今や伝説と化したこのバンドは、OZがその最初期にブッキングしたバンドのひとつであり、また最終的には、その閉店を受けて企画された"OZ LAST DAYS"と銘打たれたシリーズ・ライブ、OZの短命ながらもその素晴らしい世界を称える5日間にわたる騒々しいイベントにも出演することになる。

そしてその機会にOZ店内で録音された音源が、『OZ DAYS LIVE』という自主製作の2枚組LPとして発売された。収録アーティストは、都落ち、アシッド・セブン、南正人、タージ・マハル旅行団、そして裸のラリーズによる4曲。これらはその時に録音された音源のほんの一部であったが、この4曲が、アナログ盤としては現在に至るまで唯一のラリーズの公式音源であった––

しかしこの『The OZ Tapes』によって、ついに私たちはすべてを聴くことができるようになる。
Scotchのオープンリールに残されたこれらの録音はほぼ半世紀にわたり眠ったままだった。

これまで一度も聴かれることのなかった音源は、ラリーズの最も抑制不能で実験的な姿と、繊細で美しい姿を明らかにする。水谷孝の持つこの二面性こそが、バンドのレガシーを決定づけるものとなるのだ––

『The OZ Tapes』のすべてを聴くことは、ラリーズの靄に包まれた歴史の一部を紐解く手だてとなるだろう。
もちろん、この後に水谷がバンドを引きずり込んでゆく一触即発の未踏の世界をまだ暗示する段階の、活気に満ちた、一見イノセントな時代の音源だとしても。
Text by Yosuke Kitazawa


Side A

1. OZ Days (1:33)

2. A Shadow on Our Joy / 僕らの喜びに影がさした (7:04)

3. Wilderness of False Flowers / 造花の原野 (7:36)

4. White Awakening / 白い目覚め (3:51)

 

Side B

1. The Last One_1970 (24:14)

 

Side C

1. Memory Is Far Away / 記憶は遠い (6:40)

2. Vertigo otherwise My Conviction / 眩暈 (11:35)

 

Side D

1. The Last One_1970 (ver.2) (23:26)

 

A1 『OZ DAYS LIVE』(1973)収録音源

A2, A3, B1 『OZ DAYS LIVE』(1973)収録音源の未編集バージョン

A4, C1, C2, D1 完全未発表音源


1973年に吉祥寺OZで録音された『OZ DAYS LIVE』の収録音源に加え、未発表レコーディングを約60分収録。
オリジナルのマスターテープをもとに、久保田麻琴氏がリマスター。
ワイドスパイン・クラフトボード・ジャケット仕様。
未発表写真と新規ライナーノーツを掲載したブックレット付属。