2024年9月23日月曜日

音楽 : 小杉武久「KOSUGI 1992」




小杉武久「KOSUGI 1992」

360°[JINGUMAE]
2021.12.03 - 12.11

『KOSUGI 1992』 箱 外サイズ:296×355×55mm 限定9部 制作・発行:Edition HEAR

 日本を代表する作曲・演奏家のひとり、小杉武久の展覧会「KOSUGI 1992」が神宮前の360°[JINGUMAE]で開催される。小杉が逝去し、今年10月で三回忌を迎えた機会に、追悼の意味を込めた資料集『KOSUGI 1992』が刊行され、本展はこれ記念して同名資料集を公開する。

 コロナ禍のなか、小杉のパートナーであった岡本隆子が小杉の作品の整理作業中、1本の映像を見つけた。それは1992年8月、大阪のギャラリーにおいて小杉が行ったイヴェント作品の演奏を記録したものだった。この時の参加者は記録を担当した高嶋清俊、藤本由紀夫と数名の関係者のみ。そこには当時54歳の小杉の圧巻の演奏が収められていた。

  2021年、この記録をもとにした資料集『KOSUGI 1992』が完成した。ボックスの中には、コンタクトシートの記録写真、mp4プレーヤーに収められた映像、小杉直筆のメモのリプロダクション、インストラクション集の冊子、小杉自作の電子回路が入り、貴重なイヴェントを知ることのできる資料で満たされている。

 本展では、『KOSUGI 1992』に収められた一部資料を公開。1992年当時の小杉の演奏を知る藤本由紀夫が次のコメントを出している。

「1992年8月7日、大阪の児玉画廊の一室で小杉武久のパフォーマンスが行われた。記録撮影のため、観客のいない部屋での小杉の無駄のない研ぎ澄まされたパフォーマンスは、頻繁なカメラのシャッター音の中、爽やかな緊張感を伴い密かに行われた。2021年、切れ味と円熟さに満ち溢れた時期の小杉のパフォーマンスが、写真と映像で蘇ることとなった(藤本由紀夫)」。(すべて引用)

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