A5判 144p 並上本
永田耕衣の作品20余句掲載。耕衣の第一句集『加古』の上梓はこの翌年。
小野蕪子(おのぶし)■新興俳句弾圧事件の首謀者。本名小野賢一郎。
いわゆる京大俳句事件から始まった新興俳句弾圧事件(昭和15年2月14日の
第一次「京大俳句」弾圧事件から、18年12月6日の「蠍座」(秋田)弾圧事件
までの、4年間)に関わっていた黒幕であることは小堺昭三や川名大の一連の
調査研究で明かになった。本書発行の翌9年には三橋鷹女も夫、東謙三と入会
するが、共に俳句弾圧前の昭和14年に退会。なぜ、鷹女や耕衣がこのような
人物の門下生となったのかは、小野蕪子は俳句は二流だったが、書画骨董や絵
にかけては見識のある趣味人でそこに惹かれたのではないかというのが通説。
小野撫子と三橋鷹女のつながり、小野撫子と永田耕衣のつながりについては、
俳壇の中では抹殺する方向にあって、その後の研究が進んでいないのが現状。
0 件のコメント:
コメントを投稿