2018年12月31日月曜日
書籍 : アンジェリック著-マダム・エドワルダ
アンジェリック著 生田耕作訳-マダム・エドワルダ
金子国義挿絵
1998年/サバト館
金子国義オリジナル・リトグラフ挿絵全10図+普及版未収録1葉、全11揃(内1枚にサイン) 別スイーツ・リトグラフ11葉(タトウ入)付 総皮装 限150 マープル函
書籍 : ヰリャム・ブレイク著 壽岳文章譯詩『セルの書』
ヰリャム・ブレイク著 壽岳文章譯詩『セルの書』
昭和8年、向日庵私版(寿岳文章)刊。初版、たとう入、ソフトカバー。限定130部のうち第104番。直筆サイン・年記「昭和八年十月一日」入。
ウィリアム・ブレイクの詩編「セルの書」を寿岳文章が訳出、さらに原本のページを併載し、壽岳みずから手彩色を施した書物。たとう・本体ともすべての用紙に手漉和紙を用いた麗しい装本。糸綴装、アンカット・外装完備。
「昭和八年の七月、向日庵の書斎にて、寿岳文章、この刊記をしたためます。嘗てヰリャム・ブレイクの唯理神之書を刊行したとき、越前にて特に漉かせた用紙が余りましたので、十二月更に同じ詩人の無染の歌一巻を複製上梓いたしましたが、まだ幾らか紙が残りました。よりてここにその残り全部を用ゐ、本書を複製し、望まるるかたに頒ちます。印刷を除き、彩飾も製本もすべて私と妻静子とが手づから致しました。百参拾部を限り製作した私版にて本冊はその 百四」(奥付全文)。
2018年12月29日土曜日
音楽 : Toshi Tsuchitori / Mototeru Takagi – Origination
Toshi Tsuchitori / Mototeru Takagi – Origination
Alm Records – AL-4, 半夏社 – AL-4
New Improvisational Music –
Vinyl, LP
Japan
20 Apr 1975
Jazz
Free Improvisation, Free Jazz
収録曲
A1
Tao
15:46
A2
Lagrima
10:38
B1
Little Boy
12:34
B2
石仏
10:02
B3
EVOL
3:41
会社名など
Record Company – Kojima Recordings, Inc.
クレジット
Drums, Percussion, Voice, Melodica [Pianica] – Toshi Tsuchitori
Liner Notes – 間章
Recorded By – 小島幸雄
Soprano Saxophone, Tenor Saxophone, Alto Clarinet, Alto Clarinet, Bass Clarinet – Mototeru Takagi
2018年12月27日木曜日
書籍 : 矢野峰人『詩集 挽歌』
矢野峰人『詩集 挽歌』
昭和33年、大雅洞刊。初版、函入、ハードカバー。限定70部のうち第17番。直筆サイン入。
外装・本文用紙とも手漉和紙を用いた縦長の美しい装本。扉ページは宮下登喜雄の手になる銅版画摺の装画で飾られています。
函サイズ13*23cm。全42ページ。
書籍 : シャルル・アスリノー作 生田耕作訳 岡田露愁画『愛書家地獄』
シャルル・アスリノー作 生田耕作訳 岡田露愁画『愛書家地獄』
昭和52年、Sphinx Press刊。初版。帙付。ソフトカバー版。限定165部のうち第57番。生田耕作直筆サイン入。別冊のアンドリュー・ラング著 恩地源三郎訳「愛書家煉獄」完備。外装と内容物すべて揃いの完品。
シャルル・アスリノーが書物狂の悲哀を描いた小説『愛書家地獄』を生田耕作が訳出したもの。岡田露愁オリジナル木版画4点入(すべて極美品・うち1作品に直筆サイン入)。タイトル金箔押しの本体外装、上質な本文用紙、美しい文字組ともに魅力的。
音楽 : Eric Dolphy / Misha Mengelberg / Jacques Schols / Han Bennink – Playing: Epistrophy, June 1, 1964 In Eindhoven, Holland
Eric Dolphy / Misha Mengelberg / Jacques Schols / Han Bennink – Playing: Epistrophy, June 1, 1964 In Eindhoven, Holland
Instant Composers Pool – I.C.P. 015, Instant Composers Pool – ICP 015
Vinyl, LP, Album
Netherlands
1974
Jazz
収録曲
A
Epistrophy
17:52
B
Instant Composition 5/VI/'72
2:00
クレジット
Artwork By – Sipke Huismans
Bass – Jacques Schols (tracks: A)
Clarinet – Eric Dolphy (tracks: A)
Drums – Han Bennink (tracks: A)
Piano – Misha Mengelberg (tracks: A, B)
Written By – Monk-Clarke (tracks: A)
ノート
A: Recorded in Eindhoven (De Poort van Kleef), Holland, June 1, 1964 by a fan from the audience, who didn't had the permission to do so; He handed the tape over to Han Bennink some years later (source: p. 71 from "De wereld als trommel" by Erik van den Berg)
B: Recorded in Amsterdam (Mengelberg's residence), Holland, June 6, 1972
Eeko (grey red-tail parrot) is listed on the cover as "Voice" on B1. On the label Eekos part is defined as "wistling, speaking and clacking".
Catalogue number I.C.P. 015 on label, ICP 015 on spine.
Issued in gatefold cover.
バーコードとその他の識別子
Rights Society: STEMRA
2018年12月24日月曜日
音楽 : 阿部薫+豊住芳三郎/MANNYOKA(万葉歌)
『阿部薫+豊住芳三郎/MANNYOKA(万葉歌)』
2018年9月1日
NoBusiness Records NBCD 107
Kaoru Abe – alto, sopranino and soprano saxophones
Sabu Toyozumi – drums and percussion
1. Song for Mithue Toyozumi – Part I (21:14)
2. Song for Mithue Toyozumi – Part II (14:44)
3. Song for Sakamoto Kikuyo – Part I (4:43)
4. Song for Sakamoto Kikuyo – Part II (14:48)
5. Song for Sakamoto Kikuyo – Part III (18:28)
First two tracks recorded live at Minor, Kichijôji, Tokyo, Saturday, 7th July, 1978
The rest of the tracks recorded live at Gaya, Hatsudai, Tokyo, Friday, 13th January, 1978
Recorded by Shinji Ohno
Sound restauration by Benjamin Duboc and Julien Palomo
Mastered by Arūnas Zujus at MAMA studios
Design by Oskaras Anosovas
Photos by Katsuji Okamoto
Produced by Danas Mikailionis
Co-producer – Valerij Anosov
阿部薫と豊住芳三郎のデュオ・アルバムがリトアニアのNoBusiness Recordsからリリースされました。私がプロデュースしているChapChap Seriesの2枚『アレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハ & 高瀬アキ/ライヴ・アット・カフェ・アモレス』と『崔善培カルテット/アリラン・ファンタジー』と同時リリースだったので、これもChapChap Seriesだと思われた人もいましたが、全く別のもので、これは、フランスのimprovising beingsのJulien Palomo氏による尽力でリリースが実現したものです。
もともとは、2015年にリリースされたユニバーサル・ミュージックの「埋蔵音源発掘シリーズ」の中に加える予定でした。私が1990年代にライヴを企画して、録音していた音源を主に使って、20枚を順次リリースするという企画でしたが、結局一回目の5枚をリリースしただけでシリーズは頓挫してしまいました。
このシリーズに使う音源を選定する作業では、録音年代も違い、このライヴに全く私が関与していない阿部&豊住の音源でしたが、一応候補に挙げていました。ライヴに関与していないと言えば、常滑市での『ポール・ラザフォード&豊住芳三郎/The Conscience』もそうなのですが、これはNoBusiness RecordsのChapChap Seriesからのリリースとなっています。
ある時、豊住さんから「この録音はJulienのレーベルから出させてくれない?」との依頼が届きました。Julienは豊住さんのCDをすでにリリースしていたこともあり、そのお礼の意味もあって、豊住さんはimprovising beingsからのリリースを望まれたのでした。私は二つ返事でOKいたしました。当時それに対する反発はユニバーサル・ミュージック側からも起らず、「では、Improvising beingsからのリリースになります。」となったのでした。
しかし、いくら待ってもリリースはされません。結局、Julienもこのリリースは断念してしまいました。そして、アメリカのSIWAからLPでリリースとか、函館のレーベルからと、二転三転と流浪の旅に出てしまった感がありましたが、Julienのしぶとい尽力のおかげで、この度 NoBusiness Recordsからのリリースとなったというワケです。
「Kaoru Abe & Sabu Toyozumi」とクレジットされていますが、ここで聴かれる演奏は”オーヴァーハング・パーティー”と呼ばれる阿部と豊住の二人によるユニットによる演奏になります。ALMから阿部薫の死後にリリースされたアルバム『オーヴァーハング・パーティー』は、すでにファンの間では有名なアルバムとなっています。これはアルバム・タイトルですが、実は二人のユニットの名前でもあったのです。このユニットの名前は、阿部自身も大変気に入っていたようです。
さて、今回リリースされたアルバムは、CDが『万葉歌』、LPが『挽歌』とタイトルされています。CDは、1978年7月7日、吉祥寺「マイナー」での2曲と、同年1月13日、初台「騒」での録音から3曲が収録されています。LPでは、「騒」での3曲のみが収録されています。CDとLPのタイトルを変えるところが凝り性の豊住さんらしい。自分のアルバムとなると、今日がカヴァーの印刷の日と言うのに「やっぱり、あそこを変更させて。」なんて言ってこられるくらいですから。リリースした後からも「ああした方がよかったなあ。」なんて言われます。
阿部はアルト・サックス、ソプラノ・サックス、ソプラニーノを演奏。豊住はドラムス、パーカッションを演奏。阿部は、他者との丁々発止としたバトルを繰り広げるよりも、ソロで独自の世界を構築(構築はしていない?自らを破壊?)する姿が似合う。「ひょっとしたらアンサンブル・ワークは無理なのか?」とも思える阿部だが、豊住とのデュオだと、「解体的交感」ではないが、そんなフレーズも頭に浮かんで来るほどのコンビネーションが見られる。だが、「反応」とはまた違って、お互いがお互いの道を進みながらもテレパシーで繋がり合っているかのような音の反応が起こっている。これは、豊住のライヴを見て聴いていると当たり前のごとく見られるところです。阿部とのデュオで特に顕著なワケではありません。阿部にとっては、同時代に豊住がいたことは大変幸運だったと思う。他に、手の合う、ユニットを結成できるほどの人材がいたかどうか...?
このアルバムは、阿部はサックスのみを演奏しているが、ALMでの『オーヴァーハング・パーティー』では、アルトサックスは1曲のみ。あとは、アルト・クラリネット、ギター、マリンバ、ピアノ、ハーモニカを演奏している。まさしくマルチ・インストゥルメンタリストだ。
阿部薫と聞いてすぐさま浮かぶ、あの強烈なビブラートとノイジーな音色を伴った魔界からの雄たけびの如きアルトサックスの演奏は1曲しか聴けない。また豊住芳三郎もALM盤では弱音の繊細で緻密な演奏が多くみられて、後年のFree Improvised Music/インプロの世界観がすでにここで現出している。その意味でも凄く価値のあるアルバムなのだが、サックスの音を浴びたい、そして豊住の怒涛のフリー・ドラミングを全身で浴びたいと言うファンには、今回リリースされた『万葉歌』『挽歌』はジャスト・フィットするのではないだろうか。ALM盤とは違った側面を見せる今回のアルバムは、今後ALM盤と対をなすアルバムとして後世の記憶に残って行くのではないだろうか。ところで、もう一作『蝉脱』(Qbico) が有るのも忘れてはいけない。日本のJAZZ史を越えて音楽史に残るであろう『オーヴァーハング・パーティー』をこの機会にぜひ聴いてみていただきたい。阿部も凄いが、豊住のドラムにも注視して欲しい。こんな稀有な二人が遭遇、合体したユニットは世界広しと言えども、そうそうありはしないから。(末冨健夫:ChapChap Records)
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