2013年1月29日火曜日

音楽 : 間章著作集(全3巻)

間章著作集 1(全3巻)
時代の未明から来るべきものへ
四六判 (タテ190ミリ×ヨコ133ミリ) 上製480頁
※イザラ書房1982年刊行の初版に付されていた高橋巌氏の解説は再録しておりません。

まったく新しい音楽批評の文体=スタイルを編み出し、同時代的に圧倒的なインパクトを与え、音楽・文学・哲学・批評の枠を超え、「制度」との闘争=アナーキズムを宣言した主著、30年ぶりの復刊。
装丁: 佐々木暁

■目次■
函に記された抜粋目次: フリー・ジャズ黙示録【解体と非連続の系譜/フリー・ジャズ運動とその展開】
ジャズの"死滅"へ向けて【廃墟論 / 倫理論 / 否定神学論または死論】
季節の迷路から【排中律ピアノ論 / ピアノの解体学 / 異化のギター / 「ジャズの崩壊」症候群】
非在と廃墟そして鏡【解体と再生 / チャーリー・パーカーの呪詛と終末論 / 時代の未明から来るべきものへ】

■第二巻「<なしくずしの死>への覚書と断片」(2013年春刊行予定)
エリック・ドルフィー、ミルフォード・グレイヴス、スティーブ・レイシー、デレク・ベイリー、アルバート・アイラー、阿部薫など、音楽批評家・間章のジャズをめぐる思索のすべて。560頁

■第三巻「さらに冬へ旅立つために」(2013年夏刊行予定)
ジャズ、シャンソン、ロック、現代音楽、暫女うた・・・講演、初期文集など、未発表原稿多数収載。720頁

月曜社刊

間章著作集 1(全3巻/第1回配本)
時代の未明から来たるべきものへ
月曜社 2013年1月 本体4,600円 四六判(タテ190mm×ヨコ133mm)上製480頁 ISBN978-4-901477-69-7

◆内容
まったく新しい音楽批評の文体=スタイルを編み出し、同時代に圧倒的なインパクトを与え、音楽・文学・哲学・批評の枠を超え、「制度」との闘争=アナーキズムを宣言した主著、30年ぶりの復刊。 付:須川善行「編集ノート」。装幀:佐々木暁。※イザラ書房1982年刊行の初版に付されていた高橋巌氏の解説は再録しておりません。

目次:
【フリー・ジャズ黙示録】
 解体と非連続の系譜
 フリー・ジャズ運動とその展開
【ジャズの「死滅」へ向けて】
 廃墟論
 倫理論
 否定神学論または死論――「神と死」をめぐるブルジョワ思想批判ノート
【季節の迷路から】
【ジャズの末路への考現学】
 非在へ向かう虚の穴
 排中律ピアノ論/ピアノの解体学
 異化のギター/「ジャズの崩壊」症候群
【非時と廃墟そして鏡】
 「テロルとトポス」論 ジャズの現をめぐる二・三の断片的考察
 解体と再生 反語的ロック・メディア論への素描またはロック分野における伝統と異化
 チャーリー・パーカーの呪咀と終末論
 時代の未明から来たるべきものヘ
【ジャズの・死滅・へ向けて 最終稿】

◆著者
間章(あいだ・あきら、1946年8月18日~1978年12月12日)新潟県生まれ。音楽批評家。立教大学中退。在学中より批評・コンサートプロデュース活動を開始。音楽雑誌、新聞、ライナーノートなどに、幅広い教養と独自のレトリックを駆使しての批評活動は、音楽界にとどまらず多方面に影響を与えた。72年、現代音楽祭「自由空間」開催、阿部薫、高柳昌行、土取利行、近藤等則らとの共同作業、スティーヴ・レイシー、ミルフォード・グレイヴス、デレク・ベイリーを招聘するなど、フリー・ジャズ・ミュージシャン、インプロヴァイザーとの実践的なかかわりを深めていった。1978年12月12日、脳出血により死去。享年32。没後に刊行された著書に、本書(イザラ書房版、1982年)、『非時と廃墟そして鏡』(深夜叢書社、1988年)、『この旅には終りはない』『僕はランチに出かける』(ともに柏書房、1992年)。2006年には青山真治監督による間章についての7時間余にわたるドキュメンタリー映画「AA」が上映された。

◆続刊予定
第2巻『〈なしくずしの死〉への覚書と断片』[2013年春刊行予定]
エリック・ドルフィ、ミルフォード・グレイヴス、スティーヴ・レイシー、デレク・ベイリー、アルバート・アイラー、阿部薫など、音楽批評家・間章のジャズをめぐる思索のすべて。560頁。

目次:※2巻以降、目次については予告なく変更になる場合があります
【エリック・ドルフィ】
 エリック・ドルフィー試論――不可能性と破片
 エリック・ドルフィと『カンヴァセイションズ』をめぐる10の断章
【スティーヴ・レイシー】
 スティーヴ・レイシーとの対話
 LAPIS(瑠璃)についての断想と覚書――スティーヴ・レイシーの音楽とその空をめぐって
 スティーヴ・レイシー 終りなき終りそして個――スティーヴ・レイシーの「ソロ・コンサート」をめぐって
 スティーヴ・レイシーの“ソロ”についての覚書
【ミルフォード・グレイヴス】
 ミルフォード・グレイヴス・コレクティヴ
 「メディテイション・アマング・アス」鮮烈にして開かれたラディカルな音達――ミルフォード・グレイブスへのオード
 ミルフォード・グレイヴス・ウィズ・サニー・モーガン
【デレク・ベイリー】
 デレク・ベイリーの方位へ
 デレク・ベイリーのまばゆさの中から
 新たな即興演奏の地平とその展開1~3
 未在のアナルキィア/デレク・ベイリー
 集団即興演奏の修羅――『カンパニィー』コンサート
 即興演奏の組織化、デレク・ベイリーと“COMPANY”をめぐって
【ジョン・コルトレーン】
 「至上の愛」とコルトレーンの音楽の軌跡
 『アセンション』の光と影または危機的な音楽と可能態の音楽
 コルトレーン・後期の〈試行〉と〈軌跡〉そして「クル・セ・ママ」について
 “最後”のコルトレーンと惑星空間
【アルバート・アイラー】
 アルバート・アイラー論ノート 1、2
【セシル・テイラー】
 音楽の現における、セシル・テイラーの〈位置〉とその〈予感〉
 ネフェルティティ
 現在進行と過去完了~「Into The Hot」と60年代のセシル・テイラーについて
【ロフト・ジャズ】
 十月革命・論へのエスキス――またはなしくずしと自死への戦線の所在
 反ユートピアの原像――オリヴァー・レイクとロフト・ジャズ・ムーヴメントをめぐって
 死の舞踏――夜と冬の通過客からのレポート
 「同時代」の逆説
【その他】
 ミンガスはいつだってミンガスだ
 存在と円環
 オーネット・コールマンとジャズの変革に関する諸章――O・C論へのエスキス
 聖なる沈黙の中の無限なる音楽――ジョン・マクラグリンまたは宇宙と音の体現者
 ドリームス
 POST FREE JAZZ MOVEMENTとSAM RIVERS and/or 遅れて来た新しきサックス奏者
 バール・フィリップス『マウンテンスケイプス』のためのノート
 闇のリリシズム、生理の歌――パティ・ウォーターズ小論
【日本のフリー・ジャズ】
 オリジネイションの為の覚書とその断片
 吉沢元治の未明 または〈空と破片〉へのエスキス
 〈OUTFIT〉破片の海から自己組織の海へ――吉沢元治の“ソロ”と演奏作業への覚書
 「風の遺した物語」の音楽とレコーディング・セッションについて
 EEUと開かれたフリーの地平をめぐる三章
【阿部薫】
 「解体的交感」とニュー・ディレクション
 〈なしくずしの死〉への覚書と断片
 〈なしくずしの死〉への後書――阿部薫の死に


第3巻『さらに冬へ旅立つために』[2013年夏刊行予定]
ジャズ、シャンソン、ロック、現代音楽、瞽女うた……講演、初期文集など、未発表原稿多数収載! 720頁。

目次:
【初期論文】
 シカゴ前衛派論
 前兆又はシカゴ前衛派論の未明へ
 開示又はエピグラフを含むジャズ円周率への接近
 軌跡又は日本のジャズの未知なるものと自立への弁証法
 断想=省察又はジャズ・テーゼとしての終末論への螺旋下降
 絢爛たる不在の中での底止なきカタストロフィー
【音楽とそれをめぐる環境】
 オブジェとしてのジャズ――現象学的ジャズ考察の数章
 闡明と現前――アトニー現象としての音楽共感文化の闇へ向けて
【ブリジット・フォンテーヌ】
 ジャズと季節についてのメモ
 残酷な感性
 さらに冬へ旅立つ為に
 調書
【シャンソン】
 お話――ひなげし
 お話――あざみ
 物語――半夏
 夜と雨の匂いの中で
 マルセルの枯葉
 くちなし
 お話――ヴァニラ
 青色の殺人者――典雅な毒薔薇
 放蕩児のデカダンスとロマンティシズム――ゲーンスブール小論
 暗黒のシャンソン――セリーヌの歌について
【ロック】
 ALL IS LONELINESS
 ビートルズ百科 映画編
 ローリング・ストーンズ論のための視座と反定理(ローリング・ストーンズにおけるブライアンとその影)
 なしくずしの共和国
【ヴァージン・レーベル】
 一つの始まりと創造の円環について
 「もう一つのロック・カルチュア」又は〈暗流〉について(前半)
 “白日夢”とロバート・ワイアットの世界
 不思議の国のロバート・ワイアット――どぶ鼠の夢とその変容をめぐって
 スラップ・ハッピー奇想天外三人組
 『WHITE NOISE 2』についての覚書
【プログレッシヴ・ロックと現代音楽】
 「星界のはて/STAR'S END」をめぐって
 ハッピー・エンディング
【ジャーマン・ロック】
 ロック「解体・再生」工房【ドイツにおけるロックの未分化な発現への眼差】
 ロックの異化から異化のロックへ
 タンジェリン・ドリームの非境界宇宙と体験の構図そして旅
 Voyage en "epsilon in Malaysian pale"
 転身の譜――夢の不可能性へ
 意識体験の蟻地獄そしてカタストロフ――『タイムウィンド』のエスパスに関する覚書とそのエスキス
 「ファウスト」の悪夢と反世界
 「CAN」をめぐるFRAGMENTALなLECTURE and/or ROCK MUSICにおけるMULTI-MEDIA志向とTRANSFORMATION
 もう一つのロック宇宙
【ヘヴィ・メタル/パンク・ロック】
 「ヘビィ・メタル宣言」 その生き方と関わりかた、そして現在
 ニューヨーク地下帝国の夏そして白夜
 パンク・ロック論のための覚書(ニューヨーク・アンダーグラウンドの廃墟と深い“夜”または都市ゲリラの“朝”)
 廃墟と亡びのアナーキストそして“夜”の子供達(ヴェルヴェット・アンダーグラウンド試論)
 アナーキズム遊星群
 BEGGARSとHARD TREATMENTへの断片的なメモとモノローグ
【瞽女唄】
 「瞽女・姻」公演に当たって
 来たよで戸がなる 出てみりゃ風だよ
 名状しがたい明るさ 瞽女唄のレコード化に寄せて
【ディスクレヴュー】
 148枚のディスクレヴュー
【時評/エッセイ…「世界的蓄音盤」より】
 “意味”の権力とそして漂着物と排泄物のさなかで
 音楽の流れからみた“パンク・ロック”の現象と意味について
 「虚栄の市」としてのライナーノーツの仮死の身ぶりについて
 「突然フルーツサンドで終るお話」
 今から次への年への呪い
【中期原稿】
 存在の終末のための休暇[ホリデイ]
 地獄論への断片 その1(C・M・Cの個々そして未知の人へ)
 城は流れる 季節[しじま]が見える エクリプス2号への長いまえがき(抄)
 北一輝 私の気がかり
 自由空間
 半夏舎 設営の言辞
 半夏舎第二宣言
 即興演奏へのお誘い(紅石竜子名義)
 散歩・ジャズ・カザノバ
【後期原稿】
 モルグ発刊の辞
 〈即興〉ノート(1)
 死体置場のメモワール
 フィルムと死体置場
【講演会】
 間章氏 同志社大学講演会
【初期詩文集】
 愛をくぐる詩(I)
 虚構の崩壊から失語の彼方へ
 前衛ジャズの空間
 私から詩へ詩から私へ
 炎の詩編
 二重の黙示
 走る街
 封印
 刺青の午後
 殉難と廃疾 〈1〉休暇日のない詩を求めて

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